・セリカ
1970年、カリーナとともにデビュー。日本における「スペシャルティカー」の元祖。初代は外装、内装、エンジンの組み合わせが自由に選べる(DOHCのGT仕様を除く)「フルチョイス・システム」を採用していたが、思いのほか多くのユーザーが同じような仕様を選んだため、「自分だけの仕様が作れる」というシステムがあまり生かされず、すぐに廃止されてしまった。
セリカXX(MA45) 誰が呼んだか「ゴキブリセリカ」。ひどい名前だ。 ダブルエックスというとリトラライトの方を連想されることの方が遥かに多いだろうが、初代はこちら。 T字のグリルはトヨタ2000GTをモチーフとしたもの。 |
・カリーナ
1970年、セリカのシャシーとパワートレーンを共用したスポーティサルーンとして登場。ご存知『足のいいやつ』。
カリーナセダン(AA63) 永らくイラストの「宿題」になっていた3代目カリーナ。 取り立てて何と言うこともないデザイン、皆さんそう思うだろう。よもや、カタログまで買い込んで手を変え品を変え何度描き直してもてんでダメで、「とりあえずカリーナには見える」ところに持ち込めたことすら描いた本人にしてみればほとんど奇跡に思えるほどだ、とすら考えているとは誰も思うまい。 なんでかって?こっちが訊きたいわい。 何という事もないデザインに見えて、このカリーナ実は凄いデザインなのだ。線の入り組み具合も凄いし、一見ただの角張った箱型セダンのフリをして実はかなり強烈にノーズの下がったハイデッキ、その上ベルトラインだけは曲線。前から見ると「二次元のウソ」の辻褄が極めて合わせ難いカタチをしている。後ろから描いて逃げようとするも、テールがまた見ているうちにどーしてもゲシュタルト崩壊的なものを起こしてしまい、構成パーツのサイズや配置をいじり出すともうダメだ。永久に完成しない福笑い。 まあ単に技量の問題ですけどね_| ̄|○ 一旦塗り終えてからレイヤー被せ倒して凄まじい修正を重ねてようやく上げたけど、ボンヤリ見てるともういけない。ああ何かおかしいぞ。またぞろ福笑いの悪魔がやってくる。 |
・カムリ
1980年、セリカの4ドア版として登場。実質的にはカリーナの姉妹車(もっとも、セリカ自体カリーナとシャシーは共通だったので、どちらの兄弟といっても大差はないが)。当初は1.6と1.8のベーシックエンジンのみだったが、’80年8月に、4輪独立・4輪ディスクの脚を備えたモデルが追加された。特にツインカムの18R-GEUを積んだGTは通好みのスポーツセダンとして好評を博す。’82年にビスタが登場すると同時にこちらの兄弟車とされFF化される。“カムリ”の名は日本でこそビスタの影に隠れてしまった感があるが、北米ではトヨタ車の代名詞的な存在として確固たる地位を得ている。
セリカ・カムリ2000GT 『男30〜』は、当時のキャッチコピー。 T字グリルは上のセリカXX同様、トヨタ2000GTをモチーフとしたものであろう。「4独、4ディスク、DOHC」という条件から考えれば、カムリには立派にその資格がある。 イラストはCD誌の「クルマ当てクイズ」の解答として描いたもので、クルマのペン入れまでしたところでほったらかしになってしまい、結局投稿する機会を逸してしまった。 |
・コロナ
これまた説明不要のビッグネームだが、初めから順風満帆というわけではなかった。
初代はダットサン(後の宿敵ブルーバード)の牙城を崩すべく開発を急いだ結果失敗作となり、気持ちも新たに一新した二代目もこれまた不評の嵐(詳しくは「ティアラ」の項で)。
トヨタの柱となって成長しだしたのは三代目から。
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・ティアラ
二代目コロナの輸出仕様車に付けられた名前。クラウン(王冠)と意味を重ねたネーミング。
この型のコロナは初代での大失敗を踏まえて、「新しくないのは車輪が4つあることだけ」と謳うほどデザインもメカニズムも一新されたが、初代から引き継いだ1000ccエンジンの非力さに加え、弱いボデー、まだ未舗装路が当たり前だった時代に乗り心地を重視しすぎたサスペンションがトラブルを連発する。雨漏りやドアの立付け不良はもとより、テールが跳ねてリアシートの乗客が天井に頭をしたたか打ち付けたり、ボデーが捩れた拍子にフロントガラスが木っ端微塵に砕けるということもあったという。
人気の急落に慌てたトヨタは、1500ccにパワーアップすると同時にリアサスを常識的なリーフ(板バネ)に変更、更に『トーチャー(拷問)キャンペーン』と称して、コロナがドラム缶を蹴散らしたり崖から落っこちた後でも走る姿をコマーシャルで放送し、頑丈さをアピールした。
車体の弱さ、良くないイメージに加え多くのユーザーが大ヒット作である三代目への足掛かりとしてしまったため、二代目の残存数はひどく少ない。
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